隣人の狂気
もはやユウイチは何も見えてないし聞こえてもいない。

ただ追憶だけを見ていた。

「ああ…ずっと以前から誰かに殺されたいと思っていた…

ありがとう…

願わくば俺の死体はどこかのドブにでも捨ててくれないか…」

それだけ言うとそっと息を吐いて、そして二度と息を吸い込む事はなかった。

イクエはしばらくユウイチの死に顔を眺めていたがやがて静かに立ち上がり、涙の浮かんだ目でユウイチを見下ろして愛おしそうにつぶやいた。

「やっぱりアナタは狂ってるわ…」

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