ラジカルギャングズGODFATHER
そんな綺斗の苛立ちを知らない訳ではないが、だからといって何もせずにはいられなかった。


また元の場所に捨て置くことも、交番に出向くこともできない。

当然ここに置いておくこともできないのなら、やはり自分で親を探す他に、燈路は良い考えが浮かばなかった。


私の子です! と、どこからか親が現れるのを祈りながら街中に貼り終えた頃、時刻は夕方になっていた。


後はこのケータイにかかって来る連絡を待つのみだ。


テーブルの上にケータイを置き、帰宅した次吉を含む五人で待った。


「おい」

「なに?」

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