ラジカルギャングズGODFATHER
燈路はクローゼットに押し込まれたクラブバッグを引っ張りだして衣類と財布を投げ入れ、その他諸々と詰め込む。


ベッドの上に転がった携帯電話を掴み、無理矢理ポケットの中へ。


時計に目をやれば、11時40分を指していた。

出来れば今のうちがいい。


だがどうやってここを出ようか。


流石に二階から飛び降りるのは危険だし……いや、それでもやらなければ。
屋根伝いに行けば少しは安全だ。



大丈夫、大丈夫。



明日の今頃には、どこか遠くの地で、密かに笑んでいるに違いない。















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