ラジカルギャングズGODFATHER
彼女の腕を掴んだ時、車はもう目前に迫っていた。



長いクラクションが聞こえ、燈路は顔を背けた。

車のブレーキが甲高い悲鳴を上げるのと同時に。

通りのあちこちから、焦りと戸惑いの声が響く。






──しばらくして恐る恐る目を向けた。




そこで目にしたものは。




小崎を引っ張って、歩道へ転がり込んできた綺斗の姿だった。



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