ラジカルギャングズGODFATHER
燈路が2人に駆け寄った時、歩道は野次馬でひしめき合っていた。


小崎の腕を掴んでいた綺斗がその手を解いた途端に、長い溜息を吐き、頭を抱えてその場にしゃがみ込む。


「神田くん、大丈夫?」


燈路が尋ねると、彼はのろのろ首を振る。


「くそッ! こんなこと、後にも先にも一回きりだ!!」


小崎に向かって言葉を吐き捨てた。


あと少しタイミングがずれていたら、綺斗もろとも撥ねられていたのだから。



その場にへたり込む小崎を支えながら、やおら立ち上がり、3人は歩き始めた。













< 62 / 88 >

この作品をシェア

pagetop