半熟cherry

「修学旅行の付き添い断れって言われた!!
そんなの仕事なんだからって言ったら、仕事と俺とどっちが大事?!とか言い出したんだよ?!」



キィィィィィッと奇声を発し始める一美。



一美、ちょっと怖い…。



そんな私の気持ちが少し通じたのか。

一美はため息をひとつ、吐くと。

ちょっと寂しそうに笑った。



「…“仕事と俺”とか。
比べられるワケないのにね」





…一美の言うとおりだよ。



でも。



私は選ばなきゃならない。

どっちもとれない、選べないじゃ。

どっちも中途半端になってしまう。

自分の気持ちを認めてしまえば。

この板挟みがさらに苦しくなるんだろうな。



ホント、恋愛って難しい…。



 

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