ヒマリュウⅠ 〜03.18-SS【幸せいっぱい】追加〜
「あ、冬可さんは何時に帰ってくるの?」
『んー…5時とか言ってたけど?』
「じゃああと少しね。…恭哉も呼んでいい?」
『うん、もちろんっ!』
…って、"あと少し"…?
この舞の言葉にふと時計を見て……驚いた。
『…4時半過ぎ…』
「それだけ集中してたってことね。あたしは電話してこよーっと!」
恭哉に電話をするためにリビングの外へと消えた舞を横目にやり、改めて部屋を見渡してみる。
奥には定番中の定番、クリスマスツリー。
拡縮自由なテーブルに並べられた、自分でも目を疑う程の御馳走達。
そして……ちょこふぉんでゅ。
どれも舞が作ったものだけど、少しはあたしも作ったもの。
だから…冬可が帰ってくるのが待ち遠しい。
「――…なにボーッとしてんのよ」