アイドルだって恋したい！

そう思い、正樹の家のチャイムを押す。


「はーい」


そんな声がして、家の中から正樹のお母さんが出てきた。


「あら、涼介君いらっしゃい。どうしたの、こんな時間に」


「いえ、たいしたことじゃなんですけど、正樹に少し話がありまして」


「どうぞ上がって。正樹ー、涼介君よー」


小母さんに呼ばれて正樹が出てきた。


「涼介、どうしたんだよ」


「ちょっと話聞いてくれるか？」


俺の一言で何かを察したのか、


「わかった。取り敢えず部屋に行こう」


正樹はいつになく真剣な表情でそう言った。