この想いは・・・。


「サクちゃん!こっち、こっち」


「晴子待たせてごめんね」


「大丈夫。そこまで待ってないよ」


今日は晴子と食事を約束していた。


「サクちゃんと2人で出掛けるなんて久しぶりだね」


晴子はあたしを"サクちゃん"と呼んでいた。

宏太はあたしを"サク"と呼んでいた。


"サクちゃん"と"サク"。

あたしはその呼び方がなんだか心地好くて好きだった。



「ここにしようか」


「そうだね」


選んだ場所は喫茶店だった。



「それにしても」


晴子が目の前にある紅茶に手を出す。


「なに?」


「宏太が結婚だとは・・・」


「う、うん・・そうだね」



宏太が結婚するのは、やっぱり本当なんだ・・・。



宏太が結婚する・・・その現実がなんだか遠くに感じる。


< 111 / 195 >

この作品をシェア

pagetop