この想いは・・・。
「サクちゃん!こっち、こっち」
「晴子待たせてごめんね」
「大丈夫。そこまで待ってないよ」
今日は晴子と食事を約束していた。
「サクちゃんと2人で出掛けるなんて久しぶりだね」
晴子はあたしを"サクちゃん"と呼んでいた。
宏太はあたしを"サク"と呼んでいた。
"サクちゃん"と"サク"。
あたしはその呼び方がなんだか心地好くて好きだった。
「ここにしようか」
「そうだね」
選んだ場所は喫茶店だった。
「それにしても」
晴子が目の前にある紅茶に手を出す。
「なに?」
「宏太が結婚だとは・・・」
「う、うん・・そうだね」
宏太が結婚するのは、やっぱり本当なんだ・・・。
宏太が結婚する・・・その現実がなんだか遠くに感じる。