この想いは・・・。
「宏太はモテモテだね」
「そうだね」
晴子とこんな話しをするなんて思ってもみなかった。
「サクちゃんは・・気持ち・・・伝えなくていいの?」
「・・・伝えるも伝えないのも、もう宏太は結婚するんだから関係ないよ」
今伝えても宏太は結婚する。
あたしが伝えたことでなにも変わらない。
「でも・・・辛くない?一生伝えないままって・・」
「・・辛くない」
辛いことなんてなにもない。
そうでしょ?
「そっか・・・サクちゃんが決めたことならあたしは反対しない」
そう言ってるけど晴子・・・表情は悲しそうだよ?
そう思っていると、一変して晴子は笑顔で他の話しを始めた。
もう外は真っ暗になっていた。
「ハァ・・・今日は話し疲れちゃった」
口が痛いと晴子は頬っぺたを触る。
「短時間に色んな話しをしたもんね」
話しは尽きないほどあたしたちには話したいことがあった。
「そうだね・・・サクちゃん、これが最後。宏太に伝えないの?」
晴子の目は真剣だった。
宏太に自分の気持ちを伝えるか伝えないか・・・――――
きっと、あたしが伝えると言ったら晴子は笑顔で協力するだろう。
でもね・・・
「伝えない」
あたしは弱いの。
負ける戦はしないの。
あたしが晴子の目を見て言うと晴子は分かったと言った。