俺様先生と秘密の授業【完全版】
「岸君って……実は……」

「……うん」

「ナルシストだったんだ……!」

「まてまてまて」

 セリフ、違うでしょう?

 なんて、焦っている岸君、なんだか面白い。

 思わず、あはは♪ なんて笑うと。

 あたしに、つられたように。

 岸君も笑って、参ったなぁ、と頭を掻いた。

「加月さんの審美眼って厳しいね。
 私、これでも学校以外では、かなり人気ものなのに。
 どの辺基準が『イケメン』のうちに入るんだか」

「……ん、と。
 保健の早瀬倉先生ぐらいから?」

 そう言うと。

 岸君は、とても残念そうな顔をした。

「なんだ。
 とびっきり、じゃないと認めないんだ」

 そ、そうなの?

 早瀬倉先生は、前から見てるけど。

 兄貴と比べて、ちょっと良いかな? ぐらいで。

 そんなにすごい、イケメンだとは思ってもみなかった。

 おかしいな?

 と。

 クビをかしげるあたしのすぐそばに。

 いつの間にか岸君が、いた。

 ありえないほど近さに驚いて。

 思わず離れようとした、あたしの手を岸君の手が包む。


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