俺様先生と秘密の授業【完全版】
あたしが、岸君の、彼女……!?
「違うわよっ!」
将来どうなるかは判らないけれども、今は違う。
なんて、言うよりは。
強い否定の口調に、自分自身も驚いた。
岸君のコトは、嫌いじゃないけれども。
きっと、みんなが彼氏だの彼女だのって言うのがイヤなのかもしれなかった。
でも、今は、それどころじゃない。
兄貴のチーム、沈黙の狼と敵対しているチームメンバーの一人に、腕を掴まれたなんて……!
めちゃくちゃ、怖かった。
なんとか、振り切ろうとしたけれど、びくともしない。
それでも思わず、下がろうとしたら。
かえってぐぃ、とカラダごと、引き寄せられた。
「ちょっと……やだ。
やめてっ!」
「そして、吠える度胸のねぇ、やたら静かな、クソ犬集団の関係者?
もしかして、アンタ。
ウチの岸をカラダで誘惑して、あっちに誘った?」
……は?
天竜組のヒトの言ってることが良く判らず、思わず首をかしげ……
次の瞬間、何を言ってるのかようやく判って、顔が、ぼんっ! っと火が吹いた。
なななな!
何を言ってるのよっ!
この人は!
あまりの言い草に、声も出ないあたしに、天竜組のそのヒトは、半分怒鳴るように、言った。
「それっくらいじゃねぇと、岸が天竜組を裏切る理由がねぇ」
「違うわよっ!」
将来どうなるかは判らないけれども、今は違う。
なんて、言うよりは。
強い否定の口調に、自分自身も驚いた。
岸君のコトは、嫌いじゃないけれども。
きっと、みんなが彼氏だの彼女だのって言うのがイヤなのかもしれなかった。
でも、今は、それどころじゃない。
兄貴のチーム、沈黙の狼と敵対しているチームメンバーの一人に、腕を掴まれたなんて……!
めちゃくちゃ、怖かった。
なんとか、振り切ろうとしたけれど、びくともしない。
それでも思わず、下がろうとしたら。
かえってぐぃ、とカラダごと、引き寄せられた。
「ちょっと……やだ。
やめてっ!」
「そして、吠える度胸のねぇ、やたら静かな、クソ犬集団の関係者?
もしかして、アンタ。
ウチの岸をカラダで誘惑して、あっちに誘った?」
……は?
天竜組のヒトの言ってることが良く判らず、思わず首をかしげ……
次の瞬間、何を言ってるのかようやく判って、顔が、ぼんっ! っと火が吹いた。
なななな!
何を言ってるのよっ!
この人は!
あまりの言い草に、声も出ないあたしに、天竜組のそのヒトは、半分怒鳴るように、言った。
「それっくらいじゃねぇと、岸が天竜組を裏切る理由がねぇ」