丘の上より




アクマも同じことを思っていたのだ。






―――そして、成仏していったのだ…。






『…サキは星になりました。』







男の子は空を見上げる。






夕焼け空の向こうで輝く星があった。







健史は途中、その星を見失う…











『―――たけし…。泣かないで下さい。』







見失ったのは、視力の問題ではなかった。



健史は空を見上げたまま、瞳という小さい器に涙を注いでいたのだ。





ゆっくりと瞬きをすると、




健史の頬をつたって両方から流れ出た…。






瞬きをする度に、重力に沿って落ちてゆく…。








『…サキがいなくなって、





淋しいと思いますか?』








健史は目線を落とし、男の子を見る。






< 144 / 170 >

この作品をシェア

pagetop