カラダから始まる恋ってありますか?
だからって、あの頃に戻れる事はできない。
あたしには、裕介さんがいる。
裕介さんがいるんだ…。
なのに、なぜだろう?
ちょっとだけ、あの頃と同じように車を運転するジュンの横顔を、ジッと見つめてしまうのは…。
あたし…どうしたんだろう?
この想いは、どこからきたのだろう?
そんな事を考えていた時だった…。
「俺達…もう戻れないのかな…」
ジュンがボソッと呟いた。
あたしは、心臓が一瞬跳ね上がり、ジュンの横顔を見つめた。
赤信号で止まった車の中
ジュンは、苦しいくらいに切ない瞳であたしを見ていた。
ギュッと胸が締め付けられて、あたしはジュンから視線をそらして
「無理だよ…」と呟いた…。