千景くんは幼なじみ
ドキドキしてると、ちーちゃんをその場に引き留める為か、穂積は肩からギターを奪い取る。

「千景くんの為に…私、綺麗になりたい!今は無理だけど、いつかそういう対象に見てよ」

…ドキドキ

ちーちゃん、何て答えるんだろ。





ちーちゃんは、ギターを取り返すコトもなく

ポケットに手を入れると、穂積に少し笑いかけた。

今度は普通の笑顔。

「…あのさぁ。オレ、好きなオンナいんだわ。あんたの相手してるヒマね~から」





好きなオンナ。

それは誰?

この前も…言ってたよね。

好きなヤツは、いるって。




和奏くんが私の顔を見る。

プルプル首を横に振る私。





ちーちゃんは、穂積を見ている。

穂積も、ちーちゃんを見ている。





「そ…そぉなんだ」

ガックリ肩を落とす穂積。

「そ。チョーカワイイよ、そいつ」

ちーちゃんは、なぜか私をまた見て…穂積に背を向ける。






…うわ、

やっぱ私?

自惚れてると…和奏くんが私の腕をギュッと掴む。



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