千景くんは幼なじみ
「あっそ。ホントお前ってヤツは…。彼女以外も、たまには気にかけてやれよなー。相手はガッカリしてんじゃねーの?」

「してても、いーだろ。どーでもいいし」

「すげーよ、オレにはマネできねぇ。その女、瀬尾さんにいかんかったら、オレんとこまわして」

ワタルはニヤニヤ笑って、またマンガに視線を落とした。

「どーでもいいクラスのヤツでも、さすがにワタルには紹介したくねぇ」

「うるせっ」

ワタルに、今度はオレが蹴りを入れられた。

痛ぇ。






「千景の学校、来月何とか祭あるっけ。オレ行きてーなぁ」

ワタル、しっかり覚えてんな。前にチラッと話しただけなのに。

「生瀬祭な」

「ソレ」

「来んなって。ワタルが好きそーな女、うちの学校には、いねーから」

こいつ来たら、結愛と一緒にいられねぇ。

何だかんだ、絶対瀬尾さんや元生田の野球部員と合流させられる…。

結愛…

楽しみにしてそーだったしな。

「任しとけ!学校の子、連れてくし」

「自分らで適当にまわれよ?オレ案内しねぇから」

「わーってる」




この後…やってくる“生瀬祭”

そこでオレは、結愛の信頼を失う事になる。











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