たからもの
「もしもし。」

「よっ!!土産交換しねえ?」

「お互いに買ってくってこと?」

「そうそう。あ、そういや、入試どうだった?」

「ふふー♪合格したよ!!」

「まじかよ…意地だな…。すげえ。まっ、僕も合格だけど。」

「さすがだね。千と同じでしょ?千をよろしくね!!」

電話を切ると愛心がにやけていた。

「直人君といい感じやん!!」

「そんなんじゃないよー!!」

「でも、すきになりかけてたんでしょ?」

「まあ…。」

そうこうしていると成美がきたので、私達は終日遊びまくった。

楽しい時間というものは早く過ぎるもので、あっという間に夜になった。

パレードを見て、バスへ行く。

帰りの車内では疲れたせいか、成美も愛心もすぐに寝てしまった。

私は携帯のバックライトの濃度調整をし、携帯をいじっていた。

受信:直人
『お土産買ったよ!
戻ってきたら遊ぼうぜ☆』

送信:直人
『暇な日、連絡ちょうだい!!』

帰ってきたのは明け方4時。

親に迎えにきてもらって、成美と愛心と別れた。
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