たからもの
「うわー!!綺麗な海ーっ!!」

美麗が叫ぶ。

「「本当だーっ!!」」

続けて私達も叫ぶ。

バスが停まり、整列をして点呼をとる。

私と雪女の後ろに、宝と裕貴が並んでいた。

その時、千が私に向かってピースをしてきた。

私がピースを返そうとした時には、裕貴が千にピースを返していた。

千は少し驚いていたが、にこっと笑うと前を向いて友達と会話を戻していた。

「まずは海です。この辺りから出ないように!!」

「「はーい!!」」

先生からの指示を受け、私達はあらかじめ着ていた水着になり、ビーチボールを持って海へ向かって駆け出した。

5人で円になり、バレーを始めた。

海を眺めたり、砂で遊んだり、泳いだりしていると、あっという間に時間は過ぎた。

「今からホテルへ移動します。シャワー室で身体を洗って、着替えてバスの中に集合!!」

先生はメガホンを使ってみんなに指示を出した。

みんなが一斉に走り出す。

シャワー室で身体を洗い、着替える。

「うわー!!日焼止め意味なかったし!!最悪っ(泣)」

美白美女を目指している美麗はとても残念がっていた。

私達はバスに乗り込むと、裕貴の話を聞くことにした。
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