煌めきの瞬間



「す……すみません。頑張ります」


「本当に? 今、早く練習が終わればいいって思ってなかった?」



えっ……。



図星をつかれたわたしは、何も言えず俯いた。


その時、体育館の扉が開き、第一高校の生徒たちがぞろぞろと更衣室に入っていく姿が視界の隅に映った。





「ねえ、そう思ってたんでしょ?」


杉山さんの声が大きくなり、体育館中に響く。



やだ……恥ずかしい。



「わたし、中途半端は大っ嫌い!
やる気がないなら今すぐ出てって!」




杉山さんは怒鳴った後、他の生徒たちに声をかけて練習を再開した。


わたしはどうしたらいいのかわからず、その場に立ち尽くしてた。



軽い気持ちで始めたことが、こんな事になるなんて……。




大勢の前で怒鳴られた恥ずかしさ。

情けない自分の姿。

中途半端な気持ち。


この場から全てを消したかった。




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