煌めきの瞬間
――潜入~~!!!!
放課後、やっぱりという思いと、ドキドキと高鳴る鼓動を胸に、美鈴の後を歩いた。
「本当に大丈夫かな?」
「大丈夫だよ。ネクタイさえ見られなきゃわからないって!」
いや~~、こんな事をしてる自分が信じられない。
学校をサボった事すらないのに‥‥。
多くの人が出入りしている第一校舎の門をくぐった時、わたしの心臓の音はドキドキからバクバクに変わった。
お願いします!!
誰もわたしを見ないで。
見ないで‥‥見ないで‥‥。
「春香、自然にして。自然にね」
「う‥‥うん」
俯いてたわたしは、美鈴の声に顔を上げた。
そうだよね。鞄でネクタイを隠してるから大丈夫だよね‥‥。
こんな悪さをする度胸‥‥
わたしのどこにあったんだろう。
今までのわたしからは考えられなかった。