Bad Girl~不良少女~



庭も丁寧に手入れされてて、いい香りのする花がたくさん植えられている。


アーチ型の針金につるが巻かれていたり、庭の真ん中には噴水が置かれている。


「こんなとこ住んでるわけ、栗崎のやつ」


うちも周りから見れば結構な邸宅だけど、栗崎の家なんかとは比べ物にならないから、ちょっと悔しくなっちゃった。


階段を上りきるとタイミングよく玄関の扉が開いた。


メイド服姿の女の人が2人、丁寧にお辞儀しながらうちらを向かえてくれた。


「久しぶりだね、奄美さん」


綾村がメイドの2人にそう声をかけると、左側の女性が顔を上げた。


「まぁ、翼さま。お久しぶりですね」


奄美と呼ばれたその女の人は、優しい笑みを見せた。


「ここで1番長く働いてるメイドさんなんだって。奄美絆さん」


「奄美絆です。よろしく」


うちらにも優しく微笑みかけて、どうぞ、と手で示してくれた。


その間に、もう一人のメイドがスリッパを用意してくれている。


「お邪魔します」


綾村の後に続いて、入ろうとしたけど、重要なことを思い出す。


「あ。ねぇ、栗崎いるの?」


奄美さんにそう問いかけると、彼女はちょっといたずらっぽく笑った。


「もしかして、真木稜さんですか?」


「そうだけど……」


こんなところでちゃんと敬語が使えるようなうちじゃないからね。


< 230 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop