不思議病-フシギビョウ-は死に至る

かえってきた超星人



オレたちは部屋に戻ると、また携帯ゲームでレースを始めた。

楽しい。

一人でやるよりも、何倍も白熱する。

こんな楽しいことでも、今日で終わりなのか。

そう思うと、なんだか……なんだろう。



「お前ら……叱られておきながら、まだゲームやるか」

そう言う担任は、今日も見逃してくれた。





そして、夜が明け、朝が来る。

旅の終わり、夢の終わり。

そんな言葉が相応しいと思った。

だけれど、まだ高校生活は始まったばっかりだとも思った。

そう、これから。

これからなんだ、と。





荷物をまとめて、またくだらない集会を聞き流した。

それから、

「記念写真を撮るぞー」

担任がクラスを集めた。

三列になってクラスメイトが横に並ぶ。

オレの隣は藤沢と、

「リン……いたのか」

「いましたよ」

そうだ、リン。

「リンは……この集団宿泊、楽しかったと思えるか?」

「ナオキさんは?」

「質問に質問で返すなよ」

うーん、と考えるリン。

その隣には、カッターでリンとペアになった女子がいた。

「……いろいろありましたけど」

確かに、リンは災難にあったけど。

「……楽しかったですよ」

そうか。

「……オレもだ」

それから、おかしくて二人で笑った。



「はい、もういいぞー」



ちょッ!?

話し込んでいる間に写真を撮られてしまった。

「あとで写真見たら、オレとリンが仲いいみたいじゃねえか」



するとリンは、



「違うんですか?」

と言った。



「……まあ、それでもいいか」


< 162 / 248 >

この作品をシェア

pagetop