不思議病-フシギビョウ-は死に至る
翌週。
結局二日しかなかった休み。
オレは凝った肩をもみほぐしながら、いつものバスを待っていた。
持っているのもいつものカバン。
いつもの朝だ。
バスが来て、オレは乗り込む。
タイヤで少し高くなったいつもの席にリンは座っていた。
オレも、リンの前の、いつもの席に座る。
一言、いつもどおり、
「おはよう」
「おはようございます」
挨拶が交わされた。
いつものように、藤沢が乗り込んできて、談笑する。
いつもどおり学校前のバス亭で降りて、いつもどおりの教室へ。
そう、メンドクサイほどいつもどおり。
まるで、先週は何もなかったかのように、今日がある。
ただ……変わったことがあるのも確か。
たとえばそれは――。
「リンちゃん、おはよう」
「あ、おはようございます」
一つ、毎朝の行事が増えたこと、な。