不思議病-フシギビョウ-は死に至る


食事を終えて、部屋に戻る。

エイヤは一人になりたかったそうなのだが……。

オレが一緒にいる。

それはなぜか、事のあらましを箇条書きで表すとこうだ。



1、一人で考えこむのはよくないとオレは言った。

2、オレが部屋の中、女三男一の状態は嫌だとも言った。

3、リンに、情けない、などなじられたので1に戻る。



それで男部屋にオレとエイヤはいる。

とりあえず、この問題を解決しなくてはならない。

エイヤがサヤを守れることを証明しなくてはならない。

「方法は何かあるのか?」

「……ケンカしかないだろ」

「守れる強さを証明するにはまたケンカでいいとして、エイヤは勝てないだろ」

エイヤが身震いする。

そこは触れてはいけないところだっただろうか?

だが、相手の強さを認めないと反省も勝利もできない。

「……ナオキ、お前はケンカできるか?」

「オレは中学校のとき真面目だったからできない」

「真面目じゃなくてやる気がなかっただけだろ」

そうとも言う。

ってか、

「エイヤはそんなにケンカ強いのか?」

エイヤはゆっくりと天井を見上げる。

「……中学校のときウワサが流れてなかったか?」

記憶にございません。

オレは首を横に振る。

「まあ、なんだ。自慢じゃないが……負けたことはなかった、高校生相手にも」


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