不思議病-フシギビョウ-は死に至る

毎日がエブリデイ



七月。

日に日に平均気温が上がり、制服も半そでシャツ――夏服に着替える。

それでも毎日学校に行かなくてはならない。

……メンドクサイ。

それでも今月で学校はしばらく休業……それが八月いっぱいまで続く夏休みだ。

学校に行かなくて済むとなると清々するが、それは単なる現実逃避でしかない。

まだ暑さが抜けきらないころに登校しなくてはならないからだ。

夏休み中に学校が倒壊していたら別だが、そんなことは決してない。

耐震工事がされているから震度7の地震でも倒壊はあまり望めないだろう。



そこでゴジラの出番である。



なんて都合のいいことはないわけで。

オレは今日もバス停で日常への送迎バスを待っている。

「この際正義のヒーローが、思わず壊しちゃった!てへっ、くらいでもいいんだけどな」

そんなくだらないことを考えるのが毎日だ。



入学して三ヶ月。ずいぶん高校生活に慣れてきたと思う。

これで夏休みなんて入ったら、まただらけてしまうだろうけど。

だが、うちの文芸部部長――キョウスケのことだ。

夏休みに合宿しない部活は部活にあらず、とでも言って夏合宿に駆り出されるに違いない。

そのときは本格的に海水浴だ。


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