学校では教えてくれない"不倫学"

不倫の恋は、気づいたときにはすでに、激しく恋に落ちてしまっており、あともどりはできないところからスタートします。

それは言わば、準備不足のままはじまる冒険のようなものです。

ですが冒険には、その冒険にあった、しっかりとした準備が必要です。

先の例でいくと、偏差値30の子が自力で勉強して東大受験をするのは、冒険を通りこして無謀だと思いませんか？
自力でなんとかできる子なら、偏差値30にはなりません。

だからといって別に、不倫の恋をして苦しむのは恋愛偏差値が30の人だということではありません。

逆です。
むしろ、恋愛偏差値が高い人ほど、不倫にはよくありがちなシチュエーションにも心を悩ませたり、フツーの恋愛とおなじように相手に望んだことが得られないことに苦しんだりすることもあるのです。

なぜそんなことになるのか？

それは、不倫の恋の冒険は、フツーの恋愛とはちがう恋愛ですから、フツーの恋愛のセオリーにしたがうと、うまくいかなくなることの方がたくさん出てきます。

この章のはじめに、音大に行きたいのに東大受験の勉強をするのかと言いました。

不倫の恋は、フツーの恋愛ではありません。
ですから、音大に行くのにフツーの受験対策ををしてもあまり効果がないのとおなじように、不倫用の対策をしなければその恋が成就する確率は、かなり低くなります。

それをまちがえて、フツーの恋愛とおなじやり方でなんとかしようとして、不倫の恋にふりまわされて、最後はボロボロになってしまう・・・というのは、その恋をする意味がありません。
そしてこれが、不倫の恋のイメージになるわけです。


しかも、不倫の恋は、「してはいけないこと」になっていますから、対策もなにもわからないまま大変な冒険をはじめていた・・・なんてことも多いのです。

ですからここからは、不倫の恋の冒険には欠かせない、不倫の恋の特徴から見ていきたいと思います。