たべちゃいたいほど、恋してる。
突然の言葉に一瞬ぽかんとしながらも、優衣はふるふると首を振って否の答えを返した。
その返事にだよなぁ…と一人頷く龍之介。
なんともいえないその反応に、優衣は不思議そうに龍之介を見上げ首を傾げる。
そんな優衣の視線に気付きながらも、龍之介はそのまま言葉を続けた。
「狼って、自分が愛した相手のところにずっといるらしいんだよ。例え相手がどんなに弱ってても」
自分の相手がどれほど弱っていても、絶対に見捨てることはしないらしい。
一匹狼というと一人で行動する印象を受けるが、実際は少し違うようで。
雄は最愛の雌を一人置き去りにしたりはしないというのだ。
「寄ってくる他の雌の命奪ってでも嫁の隣にいるんだって」
絶対に最愛の人を傷つけない。