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一時間目は数学だった。
先生が説明しながら黒板に問題を解いていく。
「えー。ここのxに15をいれるとー・・・。」
私は先生の話を聞きながらぼーっとしている。
「ふぁ・・・」
私は一時間目が始まってから数回目のあくびをした。
今やっているところは前の学校でのいやというほどしたから
答えが簡単にわかってしまうのだ。
「ふあぁ・・・」
また私があくびをすると先生が私を見て(睨んで)きた。
「ずいぶん退屈そうだな、香狩。
そんなにつまらないのならこの答えを解いてみろ。」
あ、先生怒ってる。まぁ何回もあくびして
寝る体制に入ってたら怒るのも仕方ないか。
私は少し考えたあと、先生に向かって答えた。
「3xy+4x?」
「・・・・・・チッ。正解だ。」
合ってた。まぁさっき先生の言ってた問題の応用だから良かったけど。
…それよりさっきチッって舌打ちが聞こえたんだけど。
「・・・・じゃぁ次の問題行くぞ。」
あ、先生機嫌悪そう。・・・ま、いいか。
私はそう思うことにして、また先生の話をボーっと聞くことにした。
キーンコーンカーンコーン・・・
一時間目の終わりのチャイムが鳴る。
「よし。今日はここまで。」
「起立。姿勢、礼。」
「「「「有難うございました。」」」」
号令が終わった後、先生は荷物を持って教室からさっさと出て行った。
「朱嘉・・・」
「ん?何?」
先生が教室を出てった後、
紅乃は少し驚いたような顔をして私に話しかけてきた。
「怖くなかった?さっきの先生。」
「え?別に・・・それがどうしたの?」
私がそういうと紅乃は目を大きく見開いた。
「あの先生、キレやすくてめちゃくちゃ怖いんだよ?見た目も結構怖いしさ。」
紅乃はちょっとおびえたようにいう。
「へぇ・・・でも私にはそこまで怖いなんて思わなかったな。」
前の学校なんてマジでやくざなんじゃないの?って
思うくらいの先生いたし。と私は次の授業の準備をしながら言う。
「朱嘉ってなんか凄いね。」