colors
キーンコーンカーンコーン・・・
「んー・・・終わったぁ・・・」
私はそういいながら背伸びをする。
あの数学の授業以来何の問題も起こらなかった。
ただ、授業が始まるたびに先生達は私をやたらと当ててきた。
・・・全部正解を出してやったけれどね。
「朱嘉ちゃん凄いねぇ。全部正解するなんて☆」
紫希(そう呼べって言われた)は私に抱きつきながら休憩時間ごとにそういった。
「頭いいんだね。うらやましいよ。」
藍華(これも紫希同様に)は苦笑しながら言った。
…あなたも結構頭いいと思うけど。
私は二人に毎回おんなじことを言った。
「だって前の学校でやったんだもん。」
それでも凄いと、紅乃も言った。
「ふぅ・・・あとSHRだけか・・・」
「ねー朱嘉ちゃん?」
「ん?」
後ろから声をかけてきたのは紫希だ。その後ろには藍華もいる。
「なに?」
私は妙にニコニコ顔の紫希に聞いた。
「えへへ♪あのね、今日一緒に帰らない?
すっごくおいしいケーキがおいてあるカフェを教えたげる♪」
「あと、この近辺の案内。」
藍華が紫希が言い忘れていたことを付け足す。
カフェかぁ・・・
私は少し考えた後、紅乃の方を見た。