SugarⅠ
「先輩のこと好きだよ。」
すぐ後ろはもう壁だ。
逃げ場がない。
「いつまで子供って思ってるわけ?」
こんな涼君知らない…
「ねぇ、聞いてる?」
トン…と押され、壁にもたれかかると涼君の手があたしの顔の横まで伸びてきた。
「先輩。」
顔をグイッと近付けられ、恥ずかしくないのか、と思う程あたしの目を見つめてくる。
「りょ、く…ん///」
「好きだよ、先輩。」
――――――チュッ…
目をつむる余裕なんてないくらい、一瞬の出来事。
涼君の顔が目の前にあって、唇に柔らかいものが触れた。
キ、ス…?
「返事聞かせて?」