だって君が好きだから。


「…じゃぁ、そろそろ帰るな。」




「うん、わかった
また明日ね…」




「ん、また明日」




手を降って修は帰って行った。
…なんだか寂しいなぁ。
バイバイする時って
あたし嫌いだなぁ…。




家に帰ると晃があたしの
部屋にいた。




「晃?何してるの?」



「……」




「晃?」




「…ごめん、やっぱり
俺、無理だわ。」




「何が?」




「…優梨が違う奴のとこに
行くとか無理だよ…。」




「…晃。」




「頼むよ、行かないでくれ」




「…でも、あたし修が」




「俺だって一緒だよ!
優梨が好きなんだ。
優梨があいつのこと
好きなのと一緒だ…。」




「…俺の気持ちぐらい
気付いてたろ?」




「……」




「ほら、何も言わねぇじゃん」




確かに、晃が
あたしを好いていてくれてる
ことは知ってた。
だけどこんな風にあたしを
想ってくれてるとは思わなかった。





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