だって君が好きだから。


「優梨、どう?」




「キョーちゃん!」




「恭平、どうしたの?」




「進んでんのかなって
思って見に来た。悪い?」




「悪いなんて言ってません〜!」




「あっそうですか〜!」




「キョーちゃんの方は
進んでるの?」




「ん、まぁまぁ。」




「お前、ちゃんとやってんの?」




「うっせ、やってるわ。」




「俺らはいっぱいいっぱいだよ。
何枚も、縫って縫って。」




「だよな、衣装が
いちばん、大変だと思うよ。」




「だろ〜?」




「優梨、頑張ってな!!
俺は戻るよ!」




「うん!」




「おい、俺らにはねぇの?」




「ん。ファイトー!」




キョーちゃんはそう言って
行ってしまった。




「なんだよ。どいつもこいつも。」




「ごめんね、岸田くん。」




「なんで、お前が謝るんだよ。
それに、怒ってねーよ。」




岸田くんは
クスッと笑って言った。




< 268 / 274 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop