だって君が好きだから。
「優梨、どう?」
「キョーちゃん!」
「恭平、どうしたの?」
「進んでんのかなって
思って見に来た。悪い?」
「悪いなんて言ってません〜!」
「あっそうですか〜!」
「キョーちゃんの方は
進んでるの?」
「ん、まぁまぁ。」
「お前、ちゃんとやってんの?」
「うっせ、やってるわ。」
「俺らはいっぱいいっぱいだよ。
何枚も、縫って縫って。」
「だよな、衣装が
いちばん、大変だと思うよ。」
「だろ〜?」
「優梨、頑張ってな!!
俺は戻るよ!」
「うん!」
「おい、俺らにはねぇの?」
「ん。ファイトー!」
キョーちゃんはそう言って
行ってしまった。
「なんだよ。どいつもこいつも。」
「ごめんね、岸田くん。」
「なんで、お前が謝るんだよ。
それに、怒ってねーよ。」
岸田くんは
クスッと笑って言った。