レンズのスガオ
「どこ、行くの?」
「話、しようかと思って。」
「話?だから、どこで?」
「…その辺でしたくない話なんだ。おれン家。」
「けんとン家?」
「大丈夫、変なことしないから。」
「変なこととか……。」
うわ、いきなり変なこと言い始めた。
別にそっち方面なんて考えませんよ、だ。
しばらく歩くと、大きなマンションに着いた。
ここがけんとン家か…。
付き合って少し経つけど、一回も来たことなかったな。
「そんなに長い話にするつもりないから…。」
「そう。」