月と太陽の事件簿13/アルテミスの翼
翼さんは達郎兄ちゃんに頭を下げた。

翼さんの声を聞いた店内にどよめきが広がる。

「翼、長い間はいられないぞ。用件は手短かに済ませろ」

杉田さんが店内を見回しながら翼さんに言う。

うなずいた翼さんは、やおらあたしの手を取ると、爛々とした瞳であたしを見つめた。

「旭さん!あたしと一緒にフットサルをやらない!?」

はぁ―!!?

「あの日のシュートを見て、あたし確信したの!あなた絶対にフットサルをやるべきよ!」

あの日のシュートって、爆弾ボールに命中した、あのシュートのこと!?

「あ、あれはたまたまで…」

「そんなことない!」

翼さんの手に力がこもり、その瞳には炎が宿った…ように見えた。

「間違なくあなたには才能があるわ!」

無理無理ー!

できるわけないっ!

助けを求めようと達郎兄ちゃんを見る。

「まぁ、そういう事だ」

そういう事だ、じゃねーよ!

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