鉄壁魔王と勇者
護衛は、魔王の酔狂さに肩をすくめた。

「当代の魔王は貴女です」

お好きにどうぞ、ただジラル殿が何と仰るか知りませんが。

その言葉に、魔王が反応した。

「ああ、ジラルの事すっかり忘れてた…」

転がったままの毛布の塊は、微動だにしない。
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