ペットショップ MARIMO
浜辺で休んでいたとはいえ、シンシの甲羅はシットリ濡れている。
天辺からぶら下がっている綱製のハシゴも、がっちり濡れていた。
「ちょっとカジ、シンシの背中とハシゴ、濡れてるから登りたくないんだけど」
シンシの背中とハシゴを触り、顔で面倒くさいと表現するカジ。
「我が儘だにょ…」
スタッフルームらしき所へ入り、何かを持って帰って来た。
タオルでも持ってきたのかと思ったが、カジの手にあるのはドライヤー。
コンセントに繋いで、温風をシンシに向ける。
気持ちよさそうに乾かされているシンシ。
『亀に温風って、物凄く体に悪そうなんですけど…』