アクオー
「今夜は、ここにしよっか」

「は?」

古ぼけた一軒家。
まさか、ここがトミーの家なのか。
僕の声に出さない質問に彼女が答える。

「アクオーだよ」

彼女が微笑む。

「ああ、あくおうね」

彼女の瞳が潤い、唇が妖しく開く。

「みてて」

軒先に出してある新聞紙の束。

彼女は、そっとライターを近づけた。
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