アクオー
「火事だぁああ!!」

黒縁メガネを掛けた男が、窓から身を乗り出して叫んだ。

慌てふためき、取り乱す姿。

電話の子機を何度も耳に当てたり、離したりしている。

部屋の奥へ入ったかと思うと、また窓へ現れる。

きっと何をしたら良いのか解からないのだろう。



「傑作だわ」

「傑作だね」

トミーが喜んでいる。

僕も嬉しかった。
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