Monsoon Town
「何となく…何となく、変えてみたかったからよ!」

考えた末に、那智の口からそのセリフが出てきた。

那智の答えに彩花は目をパチパチさせると、
「そうですか」
と、返事をした。

「じゃ…私、もう行くから!」

それ以上彼女に聞かれないうちに、那智はトイレを飛び出した。

陣内と待ちあわせをしている地下の駐車場へ行くと、
「遅い」

彼はすでにきていた。

「すみません…」

小さな声で謝った那智に、
「何をしてたんだ?」

陣内が聞いてきた。

「ちょっと、後輩の子につかまっちゃって…」

「そうか、それは仕方ない。

じゃ、行くぞ」

陣内が歩き出したので、
「あっ、待ってください」

那智は彼の後を追った。
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