Monsoon Town
陣内の後を追って、ついたところはステーキ屋だった。

目の前でシェフがお肉を焼いて、1口サイズに切ってくれた。

「よくくるんですか?」

隣に座っている陣内に、那智は聞いた。

「たまにな」

陣内が答えた。

「けど、こうして誰かときたのは初めてだ」

陣内がそう言った瞬間、ドキン…と心臓が鳴った。

(初めて、って…)

「そう言って…本当は、誰かときたことがあるんじゃないですか?」

気持ちとは逆に、そんなセリフが出てきた。

外見だけが変わっても中身が変わっていなければ意味がないと、那智は思った。
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