人の恋を笑うな
社長はピッチをあげて酒をあおっていた


『そんなに飲んだらダメですよ〜社長』


『お前も相談あるっていったよな、なんだ?言ってみろ』


『もういいです…社長のほうが大変ですもん』


『大変じゃないよ。言ってみろよ』


『あの…私じゃダメですか?ねねさんの代わりになりませんか?』


『…同情かよ…社員にまで憐れに思われてんだな』


『本気です!社長の事が好きです!だから…振り向いてください』と私は社長の顔を両手で挟んで無理矢理自分のほうに向けた


『これじゃ強制振り向き!乙女も酔っ払ってんのか?』


『酔ってませんよ…』


『俺は今晩酔うからな。酔ってねねの事は忘れる。ついでにお前の戯言も忘れてやるよ。そのかわり、タクシーで俺送れよ?』


最悪である…私の事なかったことにするということは…フラれてんじゃん


まったく嵐の水曜日である


この後私はデカイ社長をふらふらになって担ぎ、マンションまで連れていく事になる…
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