人の恋を笑うな
マンションを見て驚いた

超高級マンション!しかも20階に部屋があるという

私はもう髪も乱れまくりで社長を背負い、エレベーターに乗り込んだ


そして社長から鍵を渡され、とにかく広いソファーにおろした


ネクタイを少し緩めてあげて寝顔を見た


いつもの社長はどこへやら…少年のような顔で爆睡してる


私はしばらく床にすわり社長を見ていた


そして私は思った。馬鹿と言われても私はやっぱりこの人が好きだと…


カッコイイとかそんなんじゃない。格好悪いこの人もすごく好きなのである


私は携帯を取り出して要に電話した


『どうした?こんな時間に』

『要、私やっぱりあなたの気持ちには答えられないわ』

『待つといってもか?』

『うん、未来の事考えたら要といるのが正解かもしれない。でもね、私やっぱり社長が好きなの

たまらなく好き。報われなくてもいいからこの人の側にいたいって思った…ホントにごめんなさい』


『そっかぁ…仕方ないよな。それが乙女の気持ちならさ。わかった、了解。自分の事も大事にするんだぞ?わかったか?』


『うん…ありがとう。仕事頑張ってね』


また人生棒にふってしまった。きっと茂徳怒るだろうな


社長の寝息が近くで聞こえる。私はこれが最初で最後だと、社長に軽くキスをした


帰りのタクシーで私はいつまでも唇の感触を確かめて泣いていた
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