人の恋を笑うな
夏子と隼人さんのはしゃぎようはすごかった…


二人ともミッキーのカチューシャをつけて走りまわっている


35には見えない若さと体力である。私と社長はすでにへたって、座り込んでばかりだ


私はドーナツやらお菓子ばかり食べて、社長に呆れられた


『あれからねねに会ったか?』


『会ってないですけど茂徳からは連絡きますね…デート報告』


『うまくいってるみたいでよかった。今度は幸せになれるといいな』


『ホントですね。まさかまさかのカップルですから。それに…』


『なんだ?』


『社長のあんなへこんだ顔みるの私は初めてですから。いつもクールで何にも動じないってイメージでしょ?人間なんだから、プライベートの時くらいへこんだり泣いたりしたらいいんです』


『そんなもんかね…』


『そんなもんです』


『兄貴ー!せっかくきてるのにのんびり座ってないで!乙女さんも、あのアトラクションいこや』


『そうよ、お姉ちゃん!』


私達は笑いながら席を立った
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