人の恋を笑うな
『お疲れ様、毎回持ってきてくれてありがとうね』


『いえいえ、これも会社の仕事ですから。杉本さん、仕事大丈夫なんですか?』


『少し休憩だよ。最近乙女ちゃんの記事よくなってきたよ。社長にしぼられてるのもあるけど、文才あるんじゃないかな』


『まさか…他では通用しませんよ』と私は笑った

『私は事務系しか無理なんですよ…なのに社長は私にどんどん関係ない仕事持ち掛けてきて困ってます』


『さすがだな、ちゃんと乙女ちゃんの事見抜いてるんだよ。これじゃあ引き抜きは無理かな…』


『引き抜きですか?』


『週刊誌のね。今度俺がそこにいくことになったんだ。スタッフにどうかなと思って』


『私なんか絶対無理ですよ。もう冗談でも嬉しいです、ありがとうございます』とお辞儀をした


『本気で言ってるのに。引き抜き失敗かな』


『私はあの会社離れるつもりないです。ドSの社長だけど結構気が合うんですよ。それに…文句いいながら私楽しんでます』


杉本さんは大笑いしている。でも今はどこの会社にいくつもりもない。うちの会社は最高だ、社長もスタッフも…
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