先生…ごめん、愛してる。【完】
  

 羚音は、苦笑した。

        ・・・
「もう学校休んで2週間になる」


「そんなに!!」


「あぁ。だから、しばらく休めばいい。」


 棗の優しさが胸に染みた。
 今の苦しみを城に打ち明ける決心をした。


「疲れた。もう少し休んでいい?」


「あぁ。」


 羚音は、まぶたを閉じた。



「最近綾さんと仲良くしてるそうだな、城。」


「はい。」


「もっと仲良くなって結婚してくれ。蒼は、全くその気がないらしい。」


 父との久しぶりの夕食中に出た話題。


  
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