SEASONS
──優しい人。

あたしはきっと、好きになれる。


自分に言い聞かせるように心の中で繰り返している言葉。

今はまだ、大野くんに甘えてるのかもしれないけど。


きっと、大丈夫。





期末テストが近くなってきた。


「図書室って初めて入った」

「そうだろうね。誰も来ない時がほとんどだし。存在自体知らない人もいるかも」


鍵を開けて電気を点ける。


冬のひんやりとした空気が空間を支配していた。
< 233 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop