SEASONS
「そこのテーブル使って」

「……自分の部屋みたいだな」


そう言って大野くんが笑った。


「半分当たってるかも」



当番日の今日。

アイツはどこかへ行ってしまったし、どうせ誰も来ないだろうと思って大野くんを図書室に呼んだ。


もちろん勉強を教えてもらうために。


だけど初めて来たからか、大野くんはカバンをイスに置くと、図書室の中を物色し始めた。


書架を眺めながら奥へと進んでいく。



「成海」
< 234 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop