SEASONS
「成海。鍵は?」


「……カウンター」

落ち着かせるために深呼吸をしてから答えた。


「じゃ、よろしく」


大野くんはあたしの肩をぽんぽんと叩いて、そのまま押し出すようにアイツの横をすり抜けた。





「……ごめん」

靴を履き替えている大野くんの背中に、あたしは弱々しく声をかけた。

「何が?」


「何か……大きな声出しちゃって。ビックリしたでしょ? 何か、見られて恥ずかしかったのと……自分のこと棚に上げてって気持ちでムカついちゃって、つい……」
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