同居から始まる恋もある!?

―…10分。

途端に緊張が走って、ぎゅっとこぶしをにぎる。思わず逃げ出したくなる衝動を必死に抑える。

ここまできて、逃げてどうする。

ふたりで階段に腰掛けて、彼は煙草を一本咥えて火をつける。ゆっくりと紫煙を吐き出した。


「7年振りに会ったんだって?芹生と」

「な、なんで知って!」

「なんでって。だって、しょっちゅうあんたの話してくるんだぜ。俺、かなりサチについては詳しいよ」

「……嫌な言い方しないでくれます?というか、そろそろ名前教えてください。呼びづらいんですけど」

「……」


ぐっと押し黙る。

ようやく観念したのか、彼はゆっくりとサングラスをはずした。

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