同居から始まる恋もある!?
ぐいっと、サングリアを飲み干した。
「でもさ、大切な妹からの連絡を、勝手に拒否しないでくれない?」
「あ…ごめん。じつはスマホ失くしちゃってさ。殆どメールで連絡とかもしないし、このさい新規にして今はやりのヤツに…」
慌てている芹生に笑って見せた。
「それじゃ、アドレス教えて?」
「……でも、」
「いいから。ふつう、困ったときは助けてくれるでしょ?お兄ちゃんなら」
芹生は、不慣れな手つきでスマホを操作し、画面のコードを見せる。
自分のスマホにとりこんだあと、わたしはゆっくりと立ち上がった。
「サチ、」
「っ」
振り返っちゃ駄目だ。